極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
春先といえ、ハワイの夜は暖かい。
潮風を乗せてそよいでくる風も、寒いとは思えない心地良さがある。
日本の今の時期なら、この時間は上着が必要な肌寒さだ。
無造作に下ろしたままの自由な髪が、夜風に踊るようになびく。
『あなたもそろそろ、人様の幸せ祝ってばかりじゃなくて、自分のことも考えたらどう?』
澄子叔母さんに言われた言葉がふと蘇り、無意識に反芻していた。
こんな素晴らしい景色を、将来を誓い合った相手と共に見るのは、一体どんな世界なのだろうか。
自分の隣に誰かがいること自体、想像すらできない私には、そんな自分を思い浮かべてみることすら難しい。