極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~


「こんな美しい花嫁……今まで見たことない」


腰に回した手をグッと自分へと引き寄せて、慶太さんは薄っすらチークの載る頬に口付ける。


「できることなら、披露宴をキャンセルして、このまま今すぐ連れて帰りたい」

「けっ、慶太さん、何言って……!」


メイクをしていても赤面しているのがわかるほど顔が火照ってしまい、鏡の中の自分から咄嗟に目を逸らす。

困り顔になった私を見てか、慶太さんは「冗談だよ」とクスッと笑った。

そして、目を合わせるように横から顔を覗き込まれる。

切れ長の綺麗な目に吸い込まれそうになって、一瞬、時が止まったような錯覚に陥った。


「でも、今夜は朝まで離さないつもりだから、覚悟して」


そう言った悪戯な唇が、ふわりと包み込むような口付けを落とした。

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