【完】今日から、お前は俺のモノ
でも、あの時の '' あさひ '' が


今、目の前に……



朝比奈 尚として……





「だから……俺、あの時……
めっちゃびっくりして」





だから…………





「あの時、俺はすげぇめいに救われて……

って覚えてないよな……」
そう言ってしたを俯く 尚 。





尚、
決して覚えてないわけじゃないの……!


むしろ……






「私の方がよっぽど救われたんだから!!」

気づけば、目からほんのり温かい涙が
私の頬を伝わり、


起き上がって

尚の手を強く強く握っていた。





「……覚えて……」

尚は驚いた顔をして……
その頬には涙がポロリと落ちていく……




でも……私はあの時、救われたと同時に
次の日、尚がいなくなって……





「覚えてるにきまってるじゃない!!
私があの時、あの一言でどんなに救われた事か……!!でも次の日にはいなかったじゃないっ……!」





「あれはっ!!」



「ど……し……て……」



2年越しの涙が溢れだす……











「次の日、俺は手術だったんだ……」





「え……?」








「だから……最後にこの子と……めいと
話しておきたいって……思って……」




……だからいなかったの……



……私……馬鹿だ……




1人で戦ってると思って……
尚の言葉を信じられなくて……







「じゃあ……尚も戦ってたんだね……っ…」



「おう……めいのおかげで……
頑張れた……っつーか」



「そんなの……私だって……そーだよっ…」





二人で想い合った事を
2年越しに伝えていく…… 。










「だから……一目惚れだったんだ」




「……え?」
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