泥沼!? 夢見るオトメの恋愛事情【完】
泥沼は続くよ
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「静月ちゃん、お待たせー」

「ユメちゃん、おつかれさまー。 今日は静月さん、いないよー?」

岸くんに言われて思い出した。


そうだった。

そう言えば、先帰るって言ってたな。

なのに、図書室まで来てしまうとは。

いつもの席には、深海魚の図鑑を読んでる岸くんと、ハードカバーをめくる司先輩がいた。

この組み合わせは、しっくりくる。

柔らか岸くんと、かっちり司先輩。

ハッピーターンと同様の甘さと辛さの黄金比率。



さて、

ざっと、室内を見渡す。
どうやら、橘はいないようだ。

いないと分かると安心したような、寂しいような、複雑な気分になる。


でも、私は、センを選ぶ、


強く、気持ちを立て直す。



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