少女マンガみたいな恋がしたい!
今度は頬を片手で挟んで潰してくるから、たこみたいな口になってしまう。
その行動に驚いて口をパクパクすると、プッと吹き出して笑い出す斉藤くん。
「変な顔」
「あなたに比べたらさぞかし滑稽なお顔でしょうね」
「変な女」
「ボキャ貧かな」
「うざい」
って、こんなことを話してる場合じゃなかった。
1限始まっちゃう。
里ちゃんは……先に行かれてるし!!
「じゃあね、斉藤くん!
里ちゃん待ってー!!」
斉藤くんに手を振ってから急いで里ちゃんの元へ走る。
なにも言わずに置いて行くなんて薄情だなぁ。
「里ちゃんひどい!」
「遅刻したくない」
「私も呼んでよ~!」
大好きな友達もいて、イケメンと運命的な出会いをして、これから楽しい高校生活が始まりそう!