蒼姫様は、守られません!!③~完~
☆★茉緒(マオ)side★☆



...なにやら、騒がしい

近くの使用人を呼び止めて聞いてみたけど

口ごもってしまって、結局分からなかった



「あ、母さ...」

「そう、あの子がやっと帰ってくるのね」



母様に話し掛けようとして思いとどまる

母様の言うあの子が、気になって仕方がなかった



「これでうちも安泰だな」

「そうね、正直茉緒に継いでほしかったけど」



父様の言葉にそう返す母様

それがどうしても私を責める言葉に聞こえて耳を塞いでしまいたかった



「仕方がない、

あの子はそういう器だということくらい誰でも分かってしまう」

「ここで反対したら、私達が危険だものね」



そうよね、いつだって大切なのは自分だものね

だから、私に継いでほしかったのでしょう?

出来の良い姉に何か1つだけでも勝ちたくて

せめて、私にあの子に勝って貰いたかったのでしょう?
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