蒼姫様は、守られません!!③~完~
「おかしい。蘭が来ない」



待ち合わせ場所で呟く

捜しに行くべきか迷っていたところ電話が鳴る



「もしもし?」

-愛桜ちゃん、一時間後に町外れにある倉庫で抗争開始

「え、まさか」

-愛桜ちゃん?

「待って、今から倉庫行く」

-【蒼月】の?

「うん」


身体から段々熱が奪われていく

嫌な予感しかしないまま電話を切って、急いで車に乗り込む

そのまま【蒼月】の倉庫に向かった

車の中で、蘭のGPSを確認するとその場所を指していた



「愛桜ちゃん!」



入ると、全員が一階に集まっていた



「え、蘭は...」

「多分、来る途中であいつらに拐われた

今、蘭は抗争場所の倉庫にいる」



全員の纏う空気が変わる

藍月は今頼れない

角川は頼りたくない



「優、白樺組はどうなってる!?」

「すぐにでも動けるよ」

「了解。奏翔、傘下や同盟は!?」

「直に揃う」

「オッケー。立騎、瞬矢。下っ端達は?」

「「全員いる」」

「椿さん!」

「はい」

「幹部だけでも動かせないか、お父さん達に交渉して」

「畏まりました」
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