【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔

咲希さんに誘導され、寝室に入る。ベッドは片方だけが乱れていて、こっちに咲希さんが休んだことが窺える。多分、雅副社長はもうひとつの寝室で休んだんだろう。

だって、咲希さんの匂いがする。ミルクみたいな甘い匂い。副社長のイランイランの匂いはまったくなかった。

このベッドで彼女は……。

くそっ、トランクスの中がヤバいことになってる。

このまま、押し倒したい……。


「唐澤さん、どっちがいいと思う?」
「え、あの、はいっ!! そうですねぇ」


壁にはベビーピンクのオフショルと、白のハイカラーのワンピースが掛かっていた。オフショルは流行だけど、淵にフリルのあるこのデザインは胸が強調される。ハイカラーのほうはデコルテがシフォンのシースルーだけど品がいい。


「咲希さまにはこちらのお召し物の方がお似合いでございます!」
「そう?」
「はいっ! このワンピースなら咲希さまの胸の形にフィットして愛らしいフォルムになりますが、あちらのオフショルダーは色味も形も大変女性らしいのですが、これだと咲希さまの胸のサイズですとかなりエロティックでして、こう、なんと申しますか、谷間がですね……」
「か、唐澤さん……私が、あっちのワンピースを着たところを想像した……の?」
「あ、いえ、その、ぐわあああああっ!」


やってしまった。あのワンピースを着た咲希さんを。胸の谷間が強調される、あのデザインを。
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