幼なじみが好きでしょうがない
【芽生Side】
ねえ、どうして…………
わかんないの。
夢なの?
大雅が好き。
腰が抜けて、ペタンと、その場に座り込んだ。
誰も通らない下駄箱で、私は、大きな声を上げて泣いた。
「芽生?」
私の名前を呼ぶ声が聞こえて、後ろを振り返ると
「柊真……っ。」
「どうしたんだよ…っ。」
私の頬を伝っている、涙を見て、柊真は、焦っていた。
「大雅は……っ、また…あの時と同じように、私から離れていった……っ。」
すると、柊真は、私を抱きしめた。
「俺にしろよ。」
「へ……」
「俺がそばにいる。」
「芽生が好きなんだ。」
「私の…そばに………………
いて……っ。」
私は、弱虫だ。
戦うことすらできない。
こうして、逃げ道に逃げるんだ。