只今上司がデレデレちゅぅ!!〜溺愛上司に愛されて〜
肩を押さえて職場に戻るわけにも行かず、美羽は普段誰も来ることの無い屋上にいた。

心配かけまいと桃歌には連絡を入れた。

休憩時間になると痛みも治まり、桃歌も屋上に駆けつけた。

「美羽!…何があったの?」
「桃歌…」

桃歌の後ろには何故か悠哉と響輝もいた。

「美羽っ!大丈夫かい!?」

悠哉が痛みが引いてきた方の肩を強く握り、また痛みが出てきた。

「悠哉さん、痛いです。」
「あ、ごめん…」

悠哉はすぐに手を離した。

「美羽、本当に何があったの?」

桃歌は美羽の傍らに膝をついた。

3人は美羽を囲むように座る。

「詳しいことは後で話します。とりあえず悠哉さん!」
「はい!」

美羽は悠哉の顔を真っ直ぐに見て、

「ハッキリと中原さんを振ってください。堂々と本音をぶつけてください。私は何をされても大丈夫ですから」

中原に突き飛ばされ、悠哉に強く握られた肩に触れる。

美羽のそんな姿を見て悠哉は顔を歪めた。

「悠哉」

響輝が悠哉の名前を呼ぶ。

「柊木さんは俺と中田さんが守るから安心しろ。お前はお前のできることをやれ」

響輝は友人として悠哉に言う。

悠哉は立ち上がって、

「分かった。美羽ありがとう」

そう言って屋上から出て行った。
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