イルミネーションと君の顔。
それから数日後。
彼女は俺に1通のLINEを送ってきた。
「あの場所で待ってるね。」
俺は慌てて身支度をし、あの公園へ向かった。
「なんだよ。」
彼女は無言で俺の方へ歩み寄り、
そっと俺の唇に彼女の唇を重ねてきた。
「…!?」
「付き合う時はちゃんと口にするって、言ったでしょ?」
「…そうだな。」
「ほら、デート!!行くよ!!」
「いきなりだな。どこへ行きたいんだ?」
「決めてない!!アンタとならどこでもいい!さぁ行くよ!」
そう言って彼女は俺の手を引き走り出した。
「走るなよ!!」
「早く早く!!」
その日は1日彼女と街を散策した。とても楽しい日だった。
帰り道、また俺は言った。「綺麗だな。」
「何言ってるの?もうイルミネーション無いよ。」
「葵月の事だよ。」
彼女は頬を赤らめながら、俺の方に寄って来て、また手を引いてすこし早く歩き始めた。
「もう…暗くなってきたから早く帰るよ!」
俺は照れて頬を赤らめる彼女に手を引かれ、家に帰った。

そんな彼女と俺がくっつく事になるのは、もう少し先の話。
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