俺様社長はウブな許婚を愛しすぎる
入社して今年で六年目の二十八歳。
いつも気合いを入れるため、背中まである黒のロングヘアを後ろできっちり結び笑顔を取り繕う。
受付は会社の顔! そう寿退社していった先輩にきつく言われてきた。
受付の仕事は開発部や営業部に比べて、難しい仕事は特にない。けれど決してラクな仕事でもないと思う。
そんなこの仕事に私は誇りを持っている。
「千和さん~、やっとお昼ですね。もうペコペコです。早く食べに行きましょう」
「そうね」
昼休みのはじまりを知らせるチャイムが鳴ると、同じ受付勤務の佐々木灯里(ささき あかり)ちゃんは、早く行こうと言わんばかりに私の腕を掴んだ。
「今日はなに食べます? 私は洋食の気分です」
「私も」
ふたりでビル一階にある飲食店街に向かう途中、食べたいものシンクロに灯里ちゃんとふたり、顔を見合わせ笑ってしまった。
彼女はつい半年前に結婚したばかりの新婚ホヤホヤ。
明るくて天真爛漫で、入社当時から妹のように可愛がってきた後輩の幸せは、私まで幸せな気持ちにさせてくれて、そしてちょっぴり眩しくもある。
いつも気合いを入れるため、背中まである黒のロングヘアを後ろできっちり結び笑顔を取り繕う。
受付は会社の顔! そう寿退社していった先輩にきつく言われてきた。
受付の仕事は開発部や営業部に比べて、難しい仕事は特にない。けれど決してラクな仕事でもないと思う。
そんなこの仕事に私は誇りを持っている。
「千和さん~、やっとお昼ですね。もうペコペコです。早く食べに行きましょう」
「そうね」
昼休みのはじまりを知らせるチャイムが鳴ると、同じ受付勤務の佐々木灯里(ささき あかり)ちゃんは、早く行こうと言わんばかりに私の腕を掴んだ。
「今日はなに食べます? 私は洋食の気分です」
「私も」
ふたりでビル一階にある飲食店街に向かう途中、食べたいものシンクロに灯里ちゃんとふたり、顔を見合わせ笑ってしまった。
彼女はつい半年前に結婚したばかりの新婚ホヤホヤ。
明るくて天真爛漫で、入社当時から妹のように可愛がってきた後輩の幸せは、私まで幸せな気持ちにさせてくれて、そしてちょっぴり眩しくもある。