俺様社長はウブな許婚を愛しすぎる
大好きな人だからこそ言いたいことを言って、時にはぶつかりわかり合っていくことが大切なんだ。

「わかりましたか?」

なにも言わない和臣さんに聞くと、彼はハッとし何度も頷いた。

「わかった、わかったとも! ……俺も千和になんでも話す。素敵な関係を築いていこう!!」

「……はい!」

返事をすると、和臣さんは苦しいほど私の身体をきつく抱きしめた。

「ありがとう千和! 世界で一番愛している!!」

そしてここがバス停で周囲に人がいるというのに、恥ずかしいことを口走る和臣さん。

「ちょ、ちょっと和臣さん!」

すぐに離れようと試みるも、更に強い力で抱きしめられた。

「……もう」

今なら私、胸を張って言える。

和臣さんが大好きです。……そして、世界で一番幸せ者ですって。
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