和泉くんの考えてることはわからない。
「……っ、」
けど、それを見たことに後悔するのにそう時間はかからなかった。
「はい、アオちゃん」
「ん」
その女の子は、この前見た和泉くんの幼馴染で。
……その横には、久しぶりに見る和泉くんの姿があったから。
「…栞里ちゃん?どうかした?」
「あ、いや、」
慎くんの私を呼ぶ声に、その幼馴染を見る和泉くんの視線がこちらに向く。
咄嗟に逸らしたけど、そんなのもう遅かった。
「………花宮さん?」
和泉くんが、私を呼ぶ。