僕じゃ、ダメですか?【完】
chapter♥8


帰りの電車はギューギュー詰めで
お土産の袋も
ラッシュの車内のなか、
どこかに泳いでいってしまいそうだった。

「こっち」

と手を引かれたところは
車両と車両をつなぐドアの前。
手すりにつかまって、
横のつなぎのドアによりかかる。

電車がカーブにさしかかると
体が遠心力で持っていかれるから
そのたんびに純君が、腰に手を回して
支えてくれる。
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