“あなたを愛しています”





……そう。

俊介さんは、いつも俺の味方だった。

俺がサッカー部に入部したことを黙っていてくれたり、K大を受験することを説得してくれたり。





「俺、司君の言うこと分かるんだ」




俊介さんは俺に同情してくれた。




「自分の好きな人生を選べないって、辛いよ」




最大の理解者だと思っていた。





それなのに……





「坊ちゃん……すみません」




俊介さんは俺と目を合わさずに頭を下げる。



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