ほんもの。
苦笑される。
「そいつと別れて正解だったな。月白は本当に見る目がない」
「それ安藤には言われたくない」
「俺も言いながらそれは思った」
ちょっと残念そうな顔。本当、私たちはとても残念な人間だ。
「安藤」
瞼の落ちた安藤に話しかける。
「まだ何かあんのか」
「おやすみ」
「……おやすみ」
仕事が一段落つき、昼食を三人で囲むのは久しぶりだった。
「先輩はどこで彼氏さんと会ったんですか?」
私は前よりも黒くは無くなった卵焼きを摘む。先輩は「え!」と驚いた声を出す。