し ろ う さ ぎ



「もう、分かった!?」


「は……はいぃぃ……」



……あんまりちゃんとは聞いてなかったけど……。


まぁ、いいでしょう!
よくないけど。




「も、もしその翔太君って人が将希君の友達なら確認したいんだ」


「そんじゃ明日、高校行ってみる?」


「え、いいの?」


「うん。
明日はもともと将希と会う予定だったし」


「ご、ごめんね……なんか……」


「いいんだって」


「ありがとう、紗耶……!」




何かお礼……持ってかなきゃ。


物で清算すればいいってもんじゃないけど……。

あたしには今、それくらいしか思い付けなくて。


ふと斎川君とのことが頭に過ったけど……。


いいよね。
お礼するだけだもん。

それに斎川君も葵ちゃんに構いっきりであたしのことなんてきっと……見てない。
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