し ろ う さ ぎ


まるで妹の非を代わりに兄が謝るような口調。



「……ううん、違うんだ。
むしろ葵ちゃんの正論には頭が上がらないなーって……」


「そっか……」


「だからその正論にもいつかちゃんと……真っ直ぐ向き合えるように……
あたしは斎川君の話してくれることを知りたい」


「……笠井さん……」


「逃げてばっかりで……ごめんなさい。
でも、もう……逃げない」



斎川君のこと、もっとちゃんと知りたくて。

これからも一緒にいたいって……思うから。




「だから……もう一度だけチャンスをくれないかな……。
斎川君のことを知る……チャンスを……」


「もちろんだよ。
その……葵は親とのことで上手くいってなくて相談に乗ってたんだ」


「そう……だったんだ……」


「うん……。
オレも葵と似たような環境だったから共感できることとかあって」
< 230 / 356 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop