オオカミ副社長は蜜月の契りを交わしたい
言葉の意味を理解出来ない私は露骨に嫌な顔をする。

「アハハハ。本当にお前っていろんな顔を見せてくれて見てて飽きないな。いや、そう遠くない未来に遥のご両親にご挨拶しなきゃいけないからさ」

ごく当たり前のようにいうが両親に挨拶ってまさか

「あの……私たち別に付合ってませんよね?」

「え?俺はもう付合ってるつもりだけど?」

だめだ。多分、この会話は永遠に繰り返される予感しかしない。待たせている運転手さんにも悪いから聞かなかった事にしよう。

すると副社長も察したのかニコッと極上の笑みを向ける。

「遥、おやすみ」

「お、おやすみなさい」

不覚にもその笑顔に顔が熱くなる。

ドアがスーッとしまって運転手さんが軽く会釈すると私も慌てて会釈した。

そして車は静かに動き出した。
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