その一枚にほんの少しの勇気をのせて
『おーい、早く教室入れー
もう、8時だぞ!』
廊下から、桜木 隆先生の声がした。
『うゎ、ヤベぇ!!』
『早く、席つこう!!』
私に、責めてた子も散らばって、
自分の席に戻っていった。
何とか、助かったものの、
これから、どうなるかわからない。
どうしたら、信じてもらえるのか。
ふと、考えていたら、恵里奈と目が会った。
恵里奈は…
笑っていた。
自分が望んでいたことが
現実になり、喜んでいるような、
微笑みだった。