永遠に叶えたい愛がある。



この声は。



恐る恐る振り返る。




そこにはポケットに手を入れた宗平が立っていた。




今この人なんて言った?




「チクワ…ぷっ」




横で雄先輩が手で口元を押さえ笑っている。




「“チクワ”ではなく、千曲です!!」




なんなのこの人。
口を開く度に、なんかカチンと来る。





「あ、千曲ね。聞き間違えたわ」




ニヤリと宗平が笑った。





「なんなんですか、この人ーーー!」





私は宗平に指差しながら雄先輩を睨んだ。





「紗英落ち着いて、顔怖い」




弛んだ顔をした雄先輩が私を慰める。




いやいや、落ち着けるか。
初対面なのに…許せん。




「でもさ、チクワって可愛いじゃん」




は?可愛い?




「たしかに、愛嬌ある」




宗平の言葉に勇人も賛同する。




「可愛くない!勝手にあだ名つけないでよ!」




もう、なんだかよくわからない気持ちだ。





「そんな怒るなよ。悪かったって、ほらドリブル教えてやるから」





そう言って宗平はボールを渡してきた。





「あんたなんかにドリブル教わるかーーーーー!」




渡されたボールを私は思い切り、宗平に投げつけた。




なんかもやもやする。



なんなのこの人。
私のことをけちょんけちょんにしやがって。




このわけわからない気持ちどうにかして。





< 11 / 173 >

この作品をシェア

pagetop