永遠に叶えたい愛がある。

バスケ部の予選








「どう?学祭の準備進んでる?」


  



学祭まで一か月あまりとなった6月の第一週金曜日。




私はぐったりとしていた。


 




「うーん、そこそこね。やること多くて」




早希が書類を書く私の横で心配そうに私を見つめている。







宗平と外通路で話してから一週間ちょっと。






昼休みを使って私は学祭の準備を進め、放課後と土曜日は部活に励んでいた。








宗平はというと、インターハイに向けて昼休みと放課後の部活に顔を出すようになったらしい。





さすがに一度も出ないというのは無理のようだ。






おかげで、学祭の準備は私ひとりで行っている状態。






といっても今のところキャンドルサービスの図面を作成したりするくらいで、特にやることはあまりないけれど。








「キャンドルサービスのグラス配られたね!何描こうか迷う~」





やっと先日発注したグラスが届いてそれを先ほど各生徒に配布したところ。




蝋燭を立てるためのグラスに各生徒にデザインしてもらう予定だ。






「持ち帰れるから可愛いの作ったらいいよ」






最近気づいたことは実行委員よりもそうでない方のが学祭というものは楽しめると言うこと。





たぶん。






「“勇人ラブ”とかにしてみたら?」





って冗談で言ってみたけれど





「早希、顔真っ赤」




早希の白い肌が一気にポポポと赤くなった。





「なら、紗英も“宗平ラブ”ね」





「あはは、やだよ」




「って、紗英ってば最近あんまり反応ない~。前までは谷岡先輩の名前出しただけで真っ赤になってたのに」





さすがに免疫付きますよ、早希さん。




それよりも、私の頭の中は学祭のことで頭がいっぱいで前に比べたら宗平のことを考える時間が減ってしまった気もする。






減ってしまった?





まるで本意じゃないような。









「そうだ早希、明後日よろしくね」






いよいよ、日曜日がやってくる。





宗平と勇人が出場するインターハイ予選だ。





「うん、応援がんばろ!」





まだスタメンは決まってないみたいだけれど、二人とも有力候補に上がっているらしい。





もちろん、雄先輩も。






楽しみすぎて仕方ない。





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