混 迷
※※その後②

···佳子


咲空は、幸いにも全身打撲と
左足の複雑骨折だけですんだ。

頭も検査したが問題なく
内蔵も大丈夫だった。

ただ・・・・


咲空は、妊娠をしていた。
三ヶ月‥‥‥

どうしたものか・・・
父親は、羚君だ。

咲空は、あれからまだ目覚めていない。
事故にあって
二週間が過ぎていた。
脳に異常はないらしいが
どうして、咲空が目覚めないのか
お医者様は、わからないと。

その間
華ちゃんと詠斗は、
入れ替り立ち代わりで
来てくれている。


飛び出した咲空が悪いのに
前方不注意となったドライバーさんも
お見舞いによくきてくれて
心配をしてくれていた。

自分にも咲空ぐらいの娘さんが
いると言われていた。

私は、巻き込んでしまったことを
運転手の方にお詫びした。

その時
羚君のお父さんの会社の
弁護士さんが見えて
私には書類と咲空のお見舞い
運転手の方にもお詫びと証して
封筒を渡された。
運転手の方は、お断りをされていたが
時間を無駄にされたお詫びと言われて
仕方なく受け取られていた。

私には、
前回、私からお渡しした
書類のご返答を。

お見舞いは、お返ししようとしたが
「受け取れません。
私がクライアントに叱られますから、
どうぞお受け取りを。」
と、言われお預かりした。

弁護士さんに咲空の妊娠の件は、
言えなかった。
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