混 迷

···なぜ


咲空が家に帰ると
母親の佳子は、慌てて玄関を開けた。
「詠斗君ありがとう。
ごめんね、仕事中だったんでしょ。」
「いえ、大丈夫。」
「詠っ斗、ごめんね。」
「ばか、気にするな。
    部屋でいいか?」
「うん、着替えたいし。」
「おう、わかった。
叔母さん、このまま部屋に上がります。」
「うん、お願い」
「咲空、なんなら着替え手伝うか?」
「バ・・カっ」
詠斗は、咲空をベットに下ろして
頭をポンポンとして
部屋から出ていった。

咲空は、詠斗のお陰で
張り積めていたのが
時ほぐれた。
クスクスっ、ありがとう
と、心の中で思い
着替えをした。

そこに母がきて
珈琲を入れてくれた。

「咲空、大丈夫なの?
でも、なんで急にかな?」
「ごめんね、お母さん。
また、華や詠斗にも
迷惑かけちゃった。
山田先輩や泉先輩にも。」
「きっと、大丈夫よ。
みんなわかってくれているから」
「うん。」
咲空は、少し横になると
眠ってしまった。

母、佳子は、
なんで、今また再会したんだろう。
と、思わずにいられなかった。

  咲空・・・・
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