混 迷
「いっ、いいのよね
本人が要らないというのだから。
先生!」
「はい、羚様の書類は
きちんとしてありますので。」
「兄さんが戻した費用は
私が預かります。
宜しいですね、先生!」
「はい、葵様にお預けします。」
「資産は、雛と母で分けてください。
私は、今すんでいるマンションが
ありますので、あれで充分です。
(葵が建てたマンションである)
母さんは、親父の財産で生活をして
下さい。先生と相談しながら。
今までのように贅沢ばかりは
できませんよ。
雛も先生と相談しながら
今からの計画を立てたら良いよ。」
「うん、わかった。
でも、すっかり経営者だね、葵は。」と、雛。
「俺は、まだまだだよ。
兄さんみたいになりたい
この世で唯一尊敬している人だよ。」
と、言って葵も帰っていった。
弁護士の佐々木は、
葵さんは、前社長のようでなく
きっと、会社をもっと
良い会社にしていくだろうと思った。
羚さんは・・・
あの時、あってから
数年ぶりにお会いした。
手腕の経営者になっているようだが
冷たさに拍車がかかったように
感じた。