空を拾う
Strawberry Chocolate



 悟は、毎日ソラへ小さな贈り物をするようになった。


 必ずしも高価なものばかりとは限らない。


 着心地のいい部屋着や、サラリとしたワンピース、読んでみたいと言っていた小説、古い洋画のディスク。


 ソラはとても喜んだ。

 ソラの笑顔を見ることが、悟の喜びだった。


 音楽を聴き、たわいのない話をし、少しのお酒を飲む。


 そして夜は、二人寄り添って眠った。


 ソラが居れば、悟は昼間の緊張から解き放たれ、毎晩深い眠りにつくことができた。


 ずっとがらんどうだったこの部屋で、悟は初めて安息を手に入れた。




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