再会は突然に
残された物の話
居心地いい夢を見ていた。
具体的にどんな夢だったかは思い出せないけど、とにかく安心する夢。

まだこの中にいたい、離れたくない、と思うも叶わず。

今まで経験したことのないような頭の痛さに目が覚めた。


「うう痛い・・・」


そう言いながら起き上がると、居酒屋ではなく見慣れた風景に自然の光が差し込んでいる様子が目に入る。
私は、自分の部屋のベッドにいつも通り寝ていた。

いつもと違うと言えば、服装が寝間着ではなく昨夜の格好という点ぐらい。
帰ってきた記憶はないけど、まぁフラフラ帰ってきてベッドにダイブでもしたんだろう。

服にしわが付いちゃったなぁ。

・・・いや、そんなことどうでもいい。
私は居酒屋で寝たんだ、しかも大希の太ももを枕にして。

「私のバカ・・・」


ちょっと気にかけてくれたぐらいで、あんなことしてしまうなんて・・・絶対引かれたよ・・・。
早くもチャンスを失ってしまった気がする。
なんで眠気に負けたんだ、せめて恵梨が戻ってくるまで我慢すればよかった、などなど後悔の嵐である。
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