再会は突然に
後日の話
大希がイギリスに帰国したその日の昼休み。
いつも通り、恵梨と二人で昼食をとっていた。

昨夜のことを恥ずかしくなりながらも掻い摘んで報告すると、恵梨は「展開急過ぎてついてけへんわ」と言った。

うん、私も正直なところそう思う。嬉しくて幸せだけど、性懲りなく夢じゃないかなと思っちゃうんだよね。
でも私の薬指で光る指輪を見ていると、夢じゃないんだと言い聞かせることが出来た。


「やけど、古賀さんよくもまぁ指のサイズ分かったよな。見た感じピッタリ過ぎて怖いんやけど」
「確かに今冷静に考えれば・・・」
「まぁ古賀さんやから、その辺は気付かれんうちに調べてはりそうやけど」


うんうん、激しく同意する。
あの人ならお手の物よね。

そう思いながら頭を縦に何度も振った。

そんな私を横目に、恵梨は持参しているお茶を一口飲んで「そやけど」と話を変える。


「風香って期待を裏切らへんよな、まさか抱きしめられてそのまま寝落ちとは」
「それは、その、反省してるよ」
「古賀さんも可哀想やなぁ?まさか朝までぐっすり寝られるとは思わんかったやろし?」
「うぅ・・・」


そう、昨夜抱きしめられて幸せな気分に浸った私はというとそのまま寝落ち。
起きたらすっかり朝で、狭いシングルベッドで大希に抱きしめられた形だった。

そのままバタバタと大希は空港へ、私は会社は行くことになり、慌ただしい別れとなってしまった。

あぁ本当私のバカ・・・何も寝落ちしなくてもいいのに。それかせめてもう少し早く目覚められたら良かったのに。
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