溺愛王子様のつくり方
第2章~逃げ出したい気持ち~

目の当たりにした現実

「お疲れ様でしたー」



今日は日曜日。
でも、MMマネジメントが管理してるホテルの医務室での当番勤務があったからおやすみ返上でした。



「帰るかー」



休日出勤はあまりない仕事だけど、やっぱり疲れる。
普段、休日出勤ばかりしてる学くんには頭が上がらないや。



「あれ……?」



エレベーターで1階まで降りたところで、目に入ってきたホテルのドアから入ってくる学くんの姿。

たしかにさっき、終わったとは連絡したけど迎えに来てくれたのかな……?

そう思って、学くんに駆け寄ろうと足を速めた。


速めたところで、学くんの足はフロントへ向く。
なにを話したかはわからないけど、フロントのホテルマンは顔を見ただけでもちろん学くんだと分かり、ホテルのキーを差し出す。

一連の流れのようにスムーズなふたりのやり取りに、あたしはそれ以上学くんに近づけずにいた。

だって、迎えにきてくれたわけじゃない。
あのキーで部屋に向かおうとしてるのだ。

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