次期社長の溺愛が凄すぎます!
オマケ

斎藤さん家の昼下がり

***



あたたかでのどかな土曜日の昼下がり。

お互いに両家の顔合わせも終わって……。

と言うか、圭一さんのお父さんが幾度となく『斎藤さんのお父さんに会わせてくれないだろうか』と言うから、会わせてみたら結果としてそうなった。

まぁ、気がついたときにはちょっと悔しそうにしていた藤宮社長だけど、父さん相手に機械の新開発の話なんていききなり始めるから、うちの家族はポカンとしていたよ。

どうも藤宮社長は、うちの工場の技術には一目置いていてくれたみたいだ。

後から聞いた、呆れたような圭一さんの言葉いわく、『うちの父は、人参をぶら下げれば、過程はどうあれ利害でいちころだ』とのこと。

そんな黒い発言は、ちょっと心の片隅に追いやってしまおうと思う。

あれで藤宮社長と父さんは気が合ったようで、たまに外に飲みに行くようになったらしいし。

倒れたばかりで、ちょっと考えなさいと釘を刺してあるからか、ほろ酔い程度で帰宅しているみたいで、母さんとしては特に文句もないようだ。

とにかく、いろいろ終わった土曜日。

私と圭一さんは、母さんに呼ばれて晩ご飯を食べに実家に来ている。
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