佐野くんっ…!!
家に帰るとすぐに私は玄関に積まれた荷物たちを二階の自分の部屋に運んだ。


明後日から、というドキドキ感。


私は着ていた服を脱ぎ、胸にさらしを巻くと、ブレザーを着てみた。



鏡の前に立つとまるで本当の男の子の様だった。


ーーーとは言っても、やはり体つきや顔立ちは男の子(?)というような疑問形がつく形だが。





明日は1日気持ちを整える日。

学校には行かずに、自分の部屋で心を落ち着かせろ、と言われ、私はもし自分が女だとバレそうになった時の言い訳を考えよう、と、明日の予定まで決めた。



しばらく時間が経ち、お父さんが帰ってきた。



いつも通りの食事。

いつも通りのお風呂。

(髪の毛を乾かす時間はかなり減った)

なのに心は鎮まらなかった。


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