佐野くんっ…!!
「…言わないよ。……でも」



少し怯えた感じの三井くん。

そして、言葉を続ける。



「あくまでも同姓っていう設定なら、とことんベタベタさせてもらうけどね」


「………っ!!」



そう言うと三井くんは手を振り、静かに演習室から出て行った。







三井くんがいなくなった演習室。


私はまだ震えていた。


健人くんはずっと手を離さないでいてくれた。





あぁ、やっぱり佐野くんだーーー

私の好きなーーー





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