放課後は君と2人で

「ん～、おいし」


幸せいっぱいの顔で『タコさんウインナー』を頬張っている。


そんな梓を見ていると、こっちまで幸せな気分になる。



「1つ分けてあげる」

と言ってあたしに『タコさんウインナー』を分けてくれた。


「おいしいよ？」


以前食べた時「普通だね」と言って梓を怒らせた事があった。



今回は…


「うん、おいしい。
如月さんが作ってくれたの？」


「そうだよ！
今日は夏帆にも分けてあげようと思って1つ多く作ってもらったの」



あっ…
そうだったんだ。


今度如月さんにお礼しなきゃいけないな。


如月さんには昨日ちゃっかりお世話になったし。



「如月さんって何が好き？
何かお礼しなきゃ」


「お礼なんていいよ。
藤に“夏帆の分も作って？”って言ったら笑いながら“夏帆ちゃんの分なら”って言って作ってくれたから気にしないで」