エリート外科医と過保護な蜜月ライフ
先生との約束の日曜日までの間、いつも以上に仕事に打ち込めた。待ち遠しい時間があるから……かもしれない。

そして、土曜日の夜はお菓子作り。今度はマドレーヌを作り、ラッピングをする。先生に、喜んでもらえたらいいな。

はやる気持ちを抑え、その夜は眠りについたーー。

日曜日の朝、澄み渡る青空が広がり、心地いい風が吹く。今日は、本当にデート日和……と思って我に返った。

そういえば、今日はデートなのかな。それとも、ただ会うだけ? 先生は話があると言っていたし、デートとは言えないかもしれない。

そもそも、先生はそういうつもりで言ったんじゃないんだろうし。私が意識し過ぎなのかも。

浮かれる気持ちを消し去って、マンションの外で先生の車を待つ。デートじゃない、そう言い聞かせても、やっぱりドキドキしてしまった。

そして約束の十一時に、先生の車がやってきた。

「小松さん、お待たせ。部屋で待っててよかったのに」

先生は穏やかな笑みを浮かべて車を降りると、助手席のドアを開けてくれる。スマートな彼の仕草にときめかずにはいられなかった。

「なんだか、待ち遠しくて……。先生、今日はマドレーヌを持ってきたんです。あとで、ご一緒に食べませんか?」
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