常に上手な上司の攻略法
8.悲しい誕生日。
なんとか葉山主任の腕から脱出し、



家まで帰ることができた。




突然のことすぎて嬉しいを通り越して



ただただ驚きしかなかった。




家に帰って布団に入ると、



さっきまでのことを思い出して顔が熱くなる。




「好きだよー!」



ってどこまで本気なんだろう…?




酔ってたから脈なしだよな…



なんて考えて落ち込む。



かと思えば、



「可愛くて仕方ない」



という言葉が浮かび、



直接聞いたわけでもないのに少しテンションが上がる。




そんな感じで頭の中が忙しくて寝れそうもない。





気付けば朝が来ている。




少しドキドキしながら出勤するが、



相変わらず葉山主任はいつも通りクールにコーヒーを飲みながらパソコンを見つめている。





昨日とのギャップの激しさに思わず笑いが込み上げる。




すると、顔に出てしまっていたのか、塩海くんに



「何か良いことでもあったの?」




なんて聞かれる。




「別に~」




と抑えられないニヤケ顔で答え、仕事に集中する。
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