【完】恋歌


そう、強く念じてこれまで歩んで来たのだ。


この信念だけは曲げてはならない。
これ以上の罪を犯してはならない。


「……何処にいる…。早く姿を見せろ……」


呟きは、乾いた口唇に少しだけ引っ掛かって、闇に消えた。

幼い頃から繰り返し、教え込まれた宿命の物語。


自分のレゼンデートル…存在理由は、ただ1つ。
ずっと、変わらずにこの胸に。


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