松永くん

そんなこんなで翌日。
相変わらず松永くんとのDMは続いてるけど、昨日は一応謝っちゃったなあ。

松永くんは俺もごめんねって、緊張して話せなかったって言ってくれたけど。


まあ、とりあえず全部中村かいとのせいですね、はい。


あ、いきなりだけど、私の高校は水産科と普通科っていう2つの学科に別れてるんだよね。

1から3組までが水産科。水産科は水産関係の勉強してるけどほぼほぼ男子しかいなくて女子は全クラス合わせてたったの11人。1クラスに3人とか4人とかそれくらい。男子は5、60人はいるんじゃないかな。


4と5組は普通科で、だいたい1クラス40人くらい。
半分以上は男子だけどバランスはとれてるね。


おっと、いつものクセでつい詳しく話してしまった。
失礼失礼そんなつまんないとか言わないでー。


つまりね、私が言いたいのはね、学年集会とかそういうのがない限り松永くんと関わることはないってこと。


だけどなんでこんなに関わりそうな気しかしないんだろうかね。あーやだやだ私あの人若干苦手だよ。



「くそう、中村かいとめー」

「ご飯中にくそとか言わないで。汚い」

「いやん、はるちゃんったら毒舌」

「きしょ」



友達のはるからも真顔で毒吐かれるしたまったもんじゃないね。ほんと。



「ごちそーさま。ちょっと便所行ってくる」

「だから汚いって言ってるでしょうが」

「すんまそーん」



はるに叱られながら廊下に出たら廊下でポケッとしてる幼馴染と目があった。


「あらあら光輝くんじゃないですか」

「誰ですか」

「皆私の扱い雑いねー」



精神的ダメージを受けてなんとなく水産の方の教室を見る。


何でかわかんないけど、ほんとになんとなく。


でもそれが間違いだった。



「……おーまいがー」



ぐわーんって。

ほんとにそんな効果音がつきそうなくらい衝撃的だった。


だって、だってね、



松永くんが廊下の壁に寄り掛かって私の方見てたから。



ばちんって、目があったの。
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