初恋~ある女の恋愛物語~
『千穂が彼女になってあげて』

友達の言葉に驚いた

なぜ私が彼女に?

私の感情は無視?

それが辛かった

それなのに、周りでは私も彼を好きだという噂が広がった

友達だと思っていたのに

私の思いとは裏腹に噂だけ先走りした

その噂が彼には自信になってしまっていた

噂のほとぼりが少し冷めた頃、告白された

『俺達、付き合おう』

勝手な彼の自信

でも噂を沢山されていくうちに、情が湧いていた

私も彼を好きなんじゃないか…

そう思い始めていた

『うん』

その一言で付き合いが始まった

私って最低だ…と何度思ったかわからない

それでも毎日一緒に帰った

彼のお母さんがとても厳しい人だった事もあって、彼の家に行ったりする事は全くなかった

電話も取り次いでもらえなかった

もっぱら、学校で会うだけ

みんなの前では手を繋いだりする事もなかったしキスも出来るはずがない

私には好都合だったように思えた
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