初恋~ある女の恋愛物語~
『私は馨さんの
何なの?』

絶対答えられない質問をぶつけてみた

答えなんてない

私が逆の質問をされたら答えられないから

馨さんは
何も言わなかった

『私はただ弄ばれてた
だけなんでしょ?
簡単に抱ける女が
居なくなったら
またそんな女を探すのが面倒くさいだけ
なんでしょ?』

『本気でそう思って
いるのか?俺にとって
千穂がそれだけの存在
だと思ってるのか?』

少し声を低くして
馨さんが呟いた

『だってそうじゃない』

涙が出そうで
強気な言葉しか出ない

『それならこんなに長く千穂を求めたりなんか
してないよ』

『じゃあ私の存在価値はあるっての?』

『俺にとっては
とても大事な存在だよ』
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