初恋~ある女の恋愛物語~
私たちは抱き合ったまま夜を明かした

そして朝を迎えても
部屋でゆっくり
過ごしていた

本当は最後に馨さんと
街を歩きたかった

最後なんて言いたく
なかったけど

でもそれも叶わない

死を間際に
写真誌なんかに
撮られたくない

私はわがままを
グッとこらえて
馨さんの傍から
離れなかった
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