初恋~ある女の恋愛物語~
最後にはお墓の場所が
書かれていた

そこへ行ったら
馨さんを近くに
感じられるだろうか

そんな事を
ぼんやりと考えた

馨さんを裏切っていた
秘書の男性は
これを本心で書いたのか

そんな疑問も駆け巡った

馨さんが可哀想…

そんな事を考えた

でも今さらどうにも
ならないし、これが
本心だと受け取る
事にした

今さら考えても
どうにもならない事は
わかっていたから

私に馨さんが
眠る場所を教えて
くれた事には
感謝しようと思った

大介にもその紙を
渡して見せた

『ほとぼりが冷めてから一緒に行こうな』

大介は私に
笑顔を向けてくれた

私はただ頷くだけだった
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