初恋～ある女の恋愛物語～

こうなったら私もうまく扱えばいいんだ

やってやろうじゃない

なぜか異様な感情

打たれ強くなったのか

人を信じなくなるとそんな気持ちにも簡単になれるのかな

不思議と違和感はない

自分がこんな気持ちになれるなんて思わなかった

浮気とか二股とか、絶対に許せないって思っていた

１人で考え込んでいた事さえ、バカに思えてくる

『俺は千穂が好きだよ。だから抱いた。あいつの気持ちはわかんないけど』

『彼女に怒られるよ』

私は笑い飛ばした

さっきまでの涙は消えていた

馨さんが私を抱き寄せる

私は素直に馨さんの肩にもたれかかった

『千穂も俺の事を好き？忘れる為にあいつに抱かれたんだろ？』

『そうだよ。好きで好きでたまんない』

こんな私を哀れだと思ってるよね

それならそれでもいい

でも本気にはならないで

あなたを支える自信は今の私にはないから