社長は今日も私にだけ意地悪。
「せっかく事務所に入れたと思ったら、マネージャーがこんな駄目そうな奴だとは思わなかった」
あからさまに不服そうな顔でそう言われ、溜め息を吐かれる。
低いのに聞こえやすい綺麗な声で〝駄目〟とはっきり言われ、ダメージが大きい。
すると続けて言葉を発したのは、
「じゃあ、柳葉さんが俺達の為に本当に頑張ってくれるのか、試してみる?」
白石さんだった。
無表情で、先程までと変わらない淡々な口調で妙なことを言う。
……試す?
「たとえば、一週間以内に百人以上の前で曲を披露するステージを設けてもらう、とか」
「え⁉︎」
突然の提案に、私は目を見開いて大きな声を挙げてしまった。
だって、世間的に殆ど無名の彼らの為に、百人以上が集まるステージの用意なんて無理だということくらい、マネージャーとして何の知識もない私にだって分かる。ステージの設立には、時間もお金も掛かる。
「あの、それはさすがに無理ーー」
「七瀬はどう思う?」
先程から口数の少ない青野さんに、木崎さんが問い掛ける。
声を掛けられた青野さんが「それでいいんじゃない」とクールに返すと、「じゃあ決まり!」と言って井ノ森さんが立ち上がる。
ええ……。井ノ森さんもこの無茶な提案に賛成なの? 何となく、彼だけは私の味方になってくれるんじゃないかと思っていたからショックだ。彼もまた、私の力量を測りたいと思っているということだろうか。
でも、無理なものは無理なのだ。
あからさまに不服そうな顔でそう言われ、溜め息を吐かれる。
低いのに聞こえやすい綺麗な声で〝駄目〟とはっきり言われ、ダメージが大きい。
すると続けて言葉を発したのは、
「じゃあ、柳葉さんが俺達の為に本当に頑張ってくれるのか、試してみる?」
白石さんだった。
無表情で、先程までと変わらない淡々な口調で妙なことを言う。
……試す?
「たとえば、一週間以内に百人以上の前で曲を披露するステージを設けてもらう、とか」
「え⁉︎」
突然の提案に、私は目を見開いて大きな声を挙げてしまった。
だって、世間的に殆ど無名の彼らの為に、百人以上が集まるステージの用意なんて無理だということくらい、マネージャーとして何の知識もない私にだって分かる。ステージの設立には、時間もお金も掛かる。
「あの、それはさすがに無理ーー」
「七瀬はどう思う?」
先程から口数の少ない青野さんに、木崎さんが問い掛ける。
声を掛けられた青野さんが「それでいいんじゃない」とクールに返すと、「じゃあ決まり!」と言って井ノ森さんが立ち上がる。
ええ……。井ノ森さんもこの無茶な提案に賛成なの? 何となく、彼だけは私の味方になってくれるんじゃないかと思っていたからショックだ。彼もまた、私の力量を測りたいと思っているということだろうか。
でも、無理なものは無理なのだ。