【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。






「なに、なんで怒ってるの」


「これが怒らずにいられますか……っ」


「あのさ、元はと言えば俺の忠告無視して。
 相手を知らないうちに告白なんかする天沢ちゃんが悪いんじゃない?」


「……っ」


「見る目ないつーか。
 斉藤、顔は爽やかでも性格終わってるから。
 遠回しに教えてあげたのに、意地なんか張りやがって」



ーーピンっとミア先輩にデコピンされた。


じんじんと熱くなって痛むおでこを擦る。


靴を履いて校舎から出ていくミア先輩。


慌てて私も、自分の下駄箱から靴を取り出し、小走りで先輩に追いついて横を歩いた。



「確かに、それはミア先輩の言う通りだと思います……」


「なに急に。素直になっちゃって天沢ちゃんらしくなーい」


「なっ……!?これでも反省してるんですからねっ」




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