明るい不倫
「君と俺がここでこんなことをしてるのを知ってて、君と2人で暮らす家に先に帰ったりはしないよ。」

「そう・・ね。」

恵子は小さくうなづいた。

なら、話は確かに早いほうがいいのかもしれない。

私たちはギュッと抱き合って、それから、携帯を手に取った。

夫へ電話を・・

そう思って、電源を入れた。

けど、私が動くよりも早く、夫は行動していた。

今、外にいるから
終わったら連絡してくれ

という、短いメッセージが届いていた。

終わったらー

なんてメッセージは、あまりにも生々しく聞こえる。

だけど、事実・・

そうなんだけど・・

「大丈夫?」

翔が肩を抱いて私の髪をかき上げた。
< 13 / 22 >

この作品をシェア

pagetop