明るい不倫
雰囲気のいいカフェレストランだと思った。

翔がドアを開けて、エスコートしてくれる。

「ありがとう・・。」

「いいえ、大丈夫?」

「うん。」

そう力なくうなづいたら、ギュッと手を握りしめてくれた。

1人じゃないからねと言ってくれてるんだーそう思うと、折れそうな心が立ち上がる。

夫の姿はすぐに見つけた。

4人掛けのテーブル席に女の子と隣り合って座っている。

女の子がそろっと振り返った。

やっぱり可愛い子・・。

「恵子さんの方が可愛いよ。」

あの子よりも10才は私の方が年上に違いないのに・・

「そんなこと言ってくれるのは店長だけです。」

自己否定して、はにかんだ。
< 15 / 22 >

この作品をシェア

pagetop