イライラさせちゃう鈍いやつ

仕事の帰り、たまたま牧野達が居酒屋から出てくるのを目撃した。

4人とも仲よさそうで、牧野もめっちゃ笑ってる。

すると酔っぱらいが牧野に当たっていって、ふらついたところを吉崎が抱き寄せた。

牧野と吉崎の顔が近付きすぎて「何っ?!」と口走ってしまった。

俺は無意識のうちに近くまで3人のもとに寄って行ってしまっていた。

「あっ、おつかれさまです!」

吉崎が俺に気がついて挨拶すると、続いて牧野と山口も挨拶してくれた。

「お疲れ。今帰り?」

「はいっ。同期集会してました!」

吉崎は元気がいい。

山口は「橋野さん今まで残業ですか?」と聞いてきてたけど、

「ああ。」と言って一瞬そっちを見るけど目は牧野の方にいく。

ちょっと酔ってるかのようなぽわーんとした顔つきだ。

「橋野、お前また飲みすぎてないか?人より酒に弱いんだから量加減しろよ?」

「はい。大丈夫です。」

「もう帰るんなら一緒に帰ろう。」

そう言って3人と駅まで歩いて吉崎と山口は反対方向だったため別々のホームに向かう。







< 8 / 10 >

この作品をシェア

pagetop