空になりたい。
「あらあ。邪魔しちゃったわね。」

ふふっと笑うりかさん。

「いや…」

空はどこか焦っている。

「じゃあ、行くわね。またね。空くん。」

「あ。はい。また…」

ードカンっー

何発目かわからない花火が上がった。

その花火は黄色のとても大きい花火だった。


「今のひと…だれ?」

私は思い切って空に聞いた。

「りかさんのこと?」

「うん。」

少し間があった。


「あの人はここの病院の看護師さん。」

「看護師…?」

「うん。」

「なんで…」

「俺、入院した事あってそれで知り合い。」


入院…?入院ってどういうこと?

「なんで…入院したの?」

「脱水症状なちゃってさ。それで。」

ははっ。と空は笑った。

「そう…なんだ。」

「うん。」

私は空の目をじっとみた。



なんか、切なそうな。そんな目をしてたから。
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