社内恋愛の絶対条件!"溺愛は退勤時間が過ぎてから"
いっその事、奈子ちゃんに相良さんとの関係性を話せたらどんなに楽だろう?


もしも話す事が出来たのなら、色々と相談したり、恋バナにも花が咲いたりして楽しいと思うけれど…。


「訪ねてきた時に私が対応したから、その時に嫌な思いをさせてしまったのかもしれないし、私ではなく相良さんに連絡を取って欲しいだけかもしれないし…真意は分からないけれど、近い内にかけてみようかな?とは思うよ」


電話をするもしないも相良さんに報告して、確認してからになるけれど…。


電話番号を渡して来たと言う事は、私に対して直に話があると言う事だから、逃げも隠れもしたくはない。


相良さんの了解を得て、話をしてみたい。


「…そうですか。先輩、相良さんの元カノかもしれないけれど負けずに頑張りましょう!ではとりあえずお昼いただいてきます!また後ほど話をしましょー」


…そう言いながらも拳を胸の高さで握り、去り際に「ファイトですよ、先輩!」と小声で言った奈子ちゃん。


そんな明るく可愛い奈子ちゃんが私は大好き。


いつの日か話せる日が来たらきちんと話すからね、今はまだ秘密のままでごめんね───……


心の中で謝りながら、頭の中を仕事モードへと切り替える準備に入る。


先程の相良さんとのやり取りを思い出しては、一人でニヤケてしまいそうな自分も居て、なかなか切り替えが難しい。
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